About

“FIDE ET OPERA”忠誠と勤労

1872年スコットランド創業
タータンの歴史と伝統が息づくファクトリーブランドです

Pride

スコットランド人の作り出すテキスタイルは
英国の中でも品質と共に誇りも高く
そのモノづくりへの姿勢は
今なお尊敬と賞賛を得ています。

The Tartan specialist

ピーター·マッカーサーは
20世紀初頭には約250種類もの
伝統的なタータンチェックを
製造していました。

History of Tartanタータンチェックの歴史

  • スコットランド人にとってのタータン

    スコットランド人にとってのタータンTartan for Scottish

    スコットランドのハイランド(高地地方)特有の険しく切り立った山々、背の高い樹木が育たずごつごつした岩や短い草が生えているだけの荒涼とした風景。そんな土地でタータンは生まれスコットランドの人々の間に根付いて行きました。

    タータンは単にスコットランドの人々から長きに渡り愛されてきたチェック模様ではなく、スコットランド文化及びスコットランド人のアイデンティティーに深く関わる存在です。

    タータンは誇り高いスコットランド人のシンボルなのです。

  • 起源

    起源Origin

    中世に現在のスコットランド地方に定住したケルト系民族は、 ハイランド(高地地方)に住むハイランダーと呼ばれる人々を中心に、クラン(氏族)と呼ばれる血縁関係を重視する独自の社会システム「氏族制度(クランシップ)」を形成していきました。
    クラン達は自らを象徴するチェック柄の生地の衣装をユニフォームの様に着用してその団結を表すようになっていきます。
    部族間の争いが絶えず、また隣接する強国イングランドの脅威にも常にさらされ続けたスコットランドのタータンは、戦場では敵と見方を見分ける役目を果たしました。
    こうしてタータンは16世紀から17世紀ごろにハイランド地方の衣装として定着したと考えられています。

    *タータンは日本の「家紋」と比較されることが多いのですが、日本の家紋は本家と分家で同じデザインを用いるのに対して、タータンの場合は分家は本家のタータンとは違うデザインを使用することが異なります。

  • 禁止

    禁止Ban

    スコットランド王国とイングランド王国は長きに渡り戦争を繰り返していました。
    お互いの関係を良くしようとして、両王室の間で婚姻なども行われたのですがうまくいきませんでしたが、ついに1707年に「グレートブリテン連合王国(Kingdom of Great Britain)」として1つの国になりました。
    しかしイングランドが実質的に支配するこの連合に不満を持つスコットランドのハイランダー達は度々イングランドに対して反乱を起こします。スコットランドへの愛国の証としてタータンを着用していた彼らは反乱が鎮圧されるたびに厳しく罰せられました。

    そしてついに、1746年にタータン、バグパイプ、ゲール語などのハイランド文化を禁止する法律が制定されました。

  • 流行

    流行Trend

    ハイランド文化を禁止する法律は1782年に撤回されましたが、タータンが再び脚光を浴びるようになったのは19世紀になってからのことです。
    時の国王ジョージ4世は1822年8月にスコットランドの首都エジンバラを訪問し、ホーリールード宮殿での式典に参列しました。
    これは1630年以来初めての統治君主によるスコットランド訪問で、このイベントを主導した世界的に有名なスコットランド人作家ウィルター・スコット卿(Sir Walter Scott)は、その式典の出席者全員がタータンを着用するよう義務付けました。
    ジョージ4世は後に「ロイヤル・スチュワート」と呼ばれる真紅のタータンのキルトを身に纏い、スコットの奨励によって参加者全員が色とりどりのタータンを着用しました。 このイベントはイギリス国内で大々的に報道され、タータンはイギリス全土で人気を博すようになりました。

    その後、イギリスの植民地政策も手伝って、タータンは世界中に広まっていきました。

Variation of Tartanタータンのバリエーション

タータンチェックは、スコットランド、特にハイランド地方の民族文化と強く結びついてます。
長い歴史の中で様々なタータンのバリエーションが生まれました。

目的や用途による分類Classification by purpose
  • クラン・タータン CLAN
    (MacPherson)クラン・タータンClan Tartan
    クラン(氏族)を構成する者が着用するタータンで、クランごとに異なるパターンを持つ。
  • ディストリクト・タータン District
    (Gairloch)ディストリクト・タータンDistrict Tartan
    地域(地方)に根差したタータンで、古くは地方ごとに決まったタータンがあった。
    タータンの中で最も古いものがディストリクト・タータンと言われているが、最近では由来または作られた時代に関係なく地名の付いたタータンは全てディストリクト・タータンと呼ばれることが多い。
  • ロイヤルタータン Royal
    (Royal Stewart)ロイヤルタータンRoyal Tartan
    元々はスコットランド王室が用いてきたタータン。Royal Stewart, Black StewartなどStewartから派生したタータンは非常に数が多い。
  • ハンティング・タータン Hunting
    (Hunting Fraser)ハンティング・タータンHunting Tartan
    狩猟に適する色調で作られたタータンで、黒や茶色や暗緑色などの自然に同化する色を基調とする。
  • ドレス・タータン Dress
    (Dress MacDuff)ドレス・タータンDress Tartan
    女性の正装用タータンで、もともと存在するクラン・タータンを白が基調の色合いのドレスバージョンに変化させたもの。
  • ミリタリー・タータン military
    (Black Watch)ミリタリー・タータンMilitary Tartan
    軍隊で使用されるタータン。18世紀ごろから各隊はそれぞれ独自のタータンを身につけるよう指示されていたと言われている。最も有名でその起源とされるのがBlack Watch。

写真:ピーター・マッカーサー アーカイブコレクションより

色合いによる分類Classification by color
  • モダン MODERN
    (MacNAB)モダンMODERN
    1860年以降に容易に入手可能となった化学染料で染色された糸で織られたタータン。明暗がはっきりした鮮やかで濃い色が多い。
  • エインシェント、オールド ANCIENT,OLD
    (Buchanan Old colours)エインシェント、オールドANCIENT,OLD
    天然の植物染料を思わせる柔らかな色で染められた糸で織られたタータンで、アンシエント、オールドと呼ばれていても実際には1900年代半ばに作られたものが多い。
  • ミューテッド、ウェザード MUTED, WEATHERED
    (Lindsay Muted)ミューテッド、ウェザードMUTED, WEATHERED
    「ぼかし」、「さらし」の意味
    リプロダクションREPRODUCTION
    「複製色」の意味。
    共に長い年月が経ったタータン、日にさらされたあるいは長い間風雨にさらされたタータンの色調に着想を得て作られたもの。

写真:ピーター・マッカーサー アーカイブコレクションより